鉢植えで秋色紫陽花をもっと楽しむための品種紹介

6月に咲く可愛らしい紫陽花ですが、実は色んな品種や色があることを知ってましたか?

あじさいは日本から世界中に広がった園芸植物のひとつで、元は関東地方の海岸に自生していたガクアジサイが原型種と言われています。 そのガクアジサイが幕末ごろに西洋人が国に持ち帰り、品種改良されたことによって、より色鮮やかになったことで現在のよく目にするあじさいの形になりました。

日本原産はガクアジサイだけで一般的なアジサイ(西洋アジサイ)は帰国子女とのこと。
日本原産のアジサイは欧州に渡って品種改良され、ハイドレンジア(西洋アジサイ)として帰ってきた帰国子女なのだそうです。和風にも洋風にも合う存在感はそのためかもしれませんね。

今や何種類にもなった品種をご紹介します。

紫陽花の品種は今や2000種類

紫陽花の品種は今や2000種類

紫陽花は多くの品種改良がされて、現在は2000種類もの紫陽花が作られました。
代表的な品種を紹介します。

日本の原種である「ガクアジサイ」

古くから日本で自生しているアジサイです。
小さな花を囲むように大きな花が咲く品種。花が額縁のように見えることからこのような名前が付けられました。額咲きが特徴です。

ガクアジサイの1種だが咲き方が違う「ホンアジサイ」

ガクアジサイと同じく日本で親しまれている品種ですが、違いはてまり咲きという鞠のような形で咲くことです。
「アジサイ」で想像するイメージで最も多い品種です。色も淡いブルーです。

しかし、今では日本で品種改良されて渦を巻いているように見える「ウズアジサイ」など変わり種も多くみられるようになりました。

西洋に輸入されてから逆輸入された帰国子女「ハイランドジア」

咲き方はてまり咲きで、見た目も華があり、鉢植えに適しています。
咲き方も似ている上記のホンアジサイとの違いは、こちらは一度西洋へ渡ってから品種改良された後に日本に逆輸入されたアジサイです。

また、色の種類が豊富で濃いブルー、赤や、ピンクが多いです。

ガクアジサイより小ぶりな「ヤマアジサイ」

ガクアジサイを一回り小さくしたような形がヤマアジサイです。
花色や花形は地域による変異が多く、アジサイ愛好家に人気が高い品種です。
水がたくさんある沢地などの地域で育つ種類で、沢の周りに自生するのでサワアジサイとも言われています。

秋色が楽しめる「秋色紫陽花」

元は品種名ではなかったですが、秋色になるように改良された品種として誕生しました。
というのも日本の気候では秋色にならない西洋アジサイが多かったため、綺麗な秋色がでやすくなるよう品種改良されたのです。
代表的な品種がマジカル系です。

秋色アジサイの中で人気「マジカルシリーズ」

元はオランダで切り花用に育種されたアジサイです。花の見栄えにこだわり作出された品種なので、存在感があります。
花茎が強く丈夫なので花の重さで倒伏することがなく庭植えにも向きます。
半日陰で日焼けを避けて花を咲かせると最盛期を過ぎてからも徐々に花色を変化させて楽しませてくれます。2~3か月も花を楽しめます。
色の発色は少し渋めなクラシカルな雰囲気ですので、真っ青、真っピンクにはなりません。

ガク咲きと半てまり咲きを楽しめる不思議な「スターリットスカイ」

スターリットスカイは、中心に両性花が集まり、その周りに装飾花が咲くガク咲きタイプのアジサイです。
装飾花がかなり大きいことと、両性花のすぐ近くで咲くため、ガク咲きに見える時と半テマリ咲きに見える時がある魅力的なアジサイです。

花房のボリュームはありますが、全体的にゴテゴテとした印象はまったくありません。
花弁が大きく、装飾花1つ1つのボリュームがあると、迫力は出ますが、かえって圧迫感が出ることがあります。
けれどスターリットスカイは、花弁の縁に細かい切れ込みが入っていることと、花弁が緩く波打っていることにより、全体の印象を柔らかくしています。

また、切れ込みと緩く波打った状態とが相まって動きが出るため、風のない時でも爽やかな雰囲気を維持できます

スターリットスカイの装飾花には、ランダムに白い斑が入ります。
花弁の縁に白いラインが入るのではなく、小さいスポットで白色が入るため、見る角度や花房ごとに違った表情を見せてくれます。 白い斑といっても、鮮やかな青色に斑が入っているため、色が白っぽく見えますが、近づいてみると、薄い青色であることが分かります。 真っ白な斑が入るよりも、花弁の地の色に馴染むので違和感がありません。

爽やかな青色の花に白いスポットが入ることで、まるで星空のように見えます。
まさに、スターリットスカイ(星空)という名前の通りです。

ベースカラーはブルー、レッド、ホワイト、ピンクなど今や複数!

ベースカラーはブルー、レッド、ホワイト、ピンクなど今や複数!

アジサイは色が変化するお花ですが、ベースとなるカラーがあります。
今や「ホワイト」「ピンク」「パープル」「レッド」「グリーン」「ブルー」に加えて「秋色」も含み、7種類となっています。
最近よく出回っているカラフルなアジサイの品種は前述した「西洋アジサイ」になります。
ヨーロッパで生まれただけあり、カラフルな色が多いです。

日にち経過とともに最初の色から秋色に変化する秋色紫陽花

秋色とはベースカラーが咲く時期を過ぎて秋色になった頃に現れる色です。
品種改良をされて秋色が綺麗に出るものが秋色アジサイです。
元の花色からアンティークカラーへと、色が変わるさまを愛でる愉しみがあるだけでなく、梅雨から秋まで楽しめるので人気があります。

品種ごとのアジサイ商品紹介

以前は、母の日といえばカーネーションの花が定番でしたが、近年は鉢花としてアジサイを贈る方が増えているそうです。
6月限定販売のアジサイも数が少なくなってきたのでお早めに!

秋色アジサイ [品種: ハイドランジア スターリットスカイ] 4号鉢

スターリットスカイは、ガクアジサイの1品種です。
株全体がとてもがっしりとしていて、枝も大きな花房をしっかりと支えられる太さと強度を持っています。
大株になればなるほど、枝数が増えて花数も増えるので、庭がある場合は植え替えてもおすすめです。

アジサイの品種は様々なのでお好きなアジサイを見つけてみてください

ここまでアジサイの品種をご紹介しましたが、いかがでしょうか。
色んな品種を知ることでアジサイの魅力を知ることが出来ますので、是非お好きなアジサイを探して見てください。

この記事を書いた人

権代 栄三郎

花商品を作る集団の中で勉強中です。経験して率直に感じたことを伝えられたらと考えています。