紫陽花の鉢を選ぶなら、駄温鉢が最もおすすめ!その理由は?
2020/06/27 アジサイ 鉢植え
梅雨の時期に沢山咲く紫陽花は梅雨のお花の代表花として有名ですね。
市販で売られている鉢はプラスチック鉢が最も多いですが、 もし自分で鉢を植え替えたり、自由に選べる場合はどんな鉢がおすすめなんでしょうか?
おすすめする鉢を、それぞれの特性、メリット・デメリットとともにご紹介いたします。
アジサイの特性として水の量が重要です
まず紫陽花の特徴をおさらいしましょう。
紫陽花は英語でハイドランジアといい、ギリシャ語で水の器を表します。
その名前の通り、水を多く欲するお花です。
乾燥しすぎたり、強い日光に当たりすぎると、鉢の土が乾いて花がしおれてしまうこともあります。
しかし、それ以外は非常に育てやすく、害虫や病気にも強く、肥料も特別に要らず、西日を避けて置けばすくすくと育ちます。
購入した苗の多くは小さめの鉢に入っていたり、通気性の悪いプラスチック製の鉢に入っていたりすることがほとんどです。
そのままの鉢で育てると根が成長しにくくなってしまうので、紫陽花をより大きく育てたいなら購入後はひと回り大きい植木鉢に植え替えましょう。
また、育てる際には乾燥させないようにすることが重要です。
紫陽花は水がなくなるとすぐに萎れてしまうので、土の表面が乾いたと思ったら、たっぷりと水を与えましょう。
基本的には日当たりを好みますが、夏の強い日差しには当てないように注意が必要です。
鉢の性能比較
紫陽花を育てるなら一番おすすめ。湿度を保つ「駄温鉢」
駄温鉢の特徴は、安価で手に入れやすいということがあります。
後述する素焼き鉢が約500円~2000円くらいの価格ボリュームであるのに対し、駄温鉢は100円~1000円とリーズナブルです。
鉢を大量に購入したい方にもおすすめです。
また、約1,000度という高温で焼くので耐久性が非常に高く、割れにくいです。
棚の上に飾ることがある方や、小さなお子様やペットがいる方は嬉しい特性ではないでしょうか。
後述する素焼き鉢と一見似ているのですが、作り方に違いがあります。
鉢にはあらかじめ表面に目に見えないほどの小さな穴が開いており、このまま低温で焼くと、水を与えた際に鉢の表面から水が染み出して湿度が保てません。
しかし、高温で焼き固めることによって、表面にある無数の穴は小さくなります。
これにより土壌から比較的水が抜けていきにくいため、土壌の保湿性を保つことが出来ます。そのため、湿った地面を好む紫陽花を育てるのに向いています。
それと重量があるため、紫陽花が大きくなってきて風にあおられた時に転倒しにくい特性があります。
マンションの上の階や風が強い地域で役に立ちます。
まとめると、メリット・デメリットは下記のようになります。
- メリット
・安いので大量購入しやすい
・湿度を保つことが出来る
・頑丈
・風の転倒を防ぐ
- デメリット
・通気性が悪いため乾燥を好む植物やお花には向かない
・デザイン性がなくシンプルな鉢
.表面についた汚れが落ちにくい
通気性が良いため紫陽花に向かない「素焼鉢・テラコッタ鉢」
素焼鉢・テラコッタ鉢は駄温鉢と違い、逆に通気が良すぎて乾燥してしまう特性があります。
素焼鉢は、駄温鉢よりも低い温度で焼き固められており、駄温鉢よりも耐久性が劣っているので高い棚に置く際は注意が必要です。
また目に見えない小さな穴が無数に空いてる上に表面が使用しているうちに風化するため寿命が短いです。
逆に言えば多肉植物やハーブ等が乾燥を好む植物として有名で素焼鉢での生育には向いています。
また、水はけが良いという事は加湿対策にもつながるので、オーストラリアンローズマリー等の湿気に弱い植物に使用すれば、梅雨や秋雨等の雨が長引きやすい時期に湿気での根腐れや病気を防いでくれます。
(土の中に酸素が行き渡っていると植物は根からも酸素を吸収することができるので生育が良くなる利点もあります)
まとめると、メリット・デメリットは下記のようになります。
- メリット
・見た目がおしゃれ
・乾燥を好む多肉植物やハーブなら向いている鉢
・紫外線や温度変化に強い材質
- デメリット
・吸水性が高いため湿度を好む紫陽花には向かない
・駄温鉢より高価
・駄温鉢より割れやすい
・寿命が短い
・表面についた汚れが落ちにくい
おしゃれな「陶器鉢(化粧鉢)」
素焼き鉢に釉薬をかけ、高温で焼いた化粧鉢は、きれいな色と艶やかな表面の質感が特徴。デザイン性が高く、室内での観賞用にもぴったりです。
釉薬がかかっているため、素焼き鉢よりも通気性・透水性が劣るので、水はけのよい土を使うなどして調整します。
また素焼き鉢と同じく重量があるので風の転倒を防いでくれます。温度変化にも強いです。
しかし価格が高く、約1000円~3000円です。
それと非常に重いため、割れにくいものの、転倒しないよう注意が必要です。
まとめると、メリット・デメリットは下記のようになります。
- メリット
・見た目がおしゃれ
・駄湿鉢と同じくらい湿度を保つため紫陽花におすすめ
・重いため風での転倒を防ぐ
・紫外線や温度変化に強い材質
・割れにくい
- デメリット
・駄温鉢より高価
・駄温鉢より重い
お手軽だけど根腐れ注意の「プラスチック(合成樹脂)鉢」
プラスチック製の鉢は撥水性が一番特化した性能を持っています。
撥水性の高さ故に、通気性や吸水性は他の素焼鉢や駄温鉢には劣りますが、絶対に水を通さない素材なので鉢の受け皿としても良く使用されています。
水分をはじくので泥などの汚れがついても簡単に洗い流すことができ、メンテナンス性にも長けています。室内で観葉植物を育てる際は、非常に重宝することでしょう。
しかし、逆に水を保ちすぎて根腐れする心配がありますので、出来ることなら駄湿鉢に入れ替えるのがおすすめです。
また、鉢の下にプラスチックトレーがある場合は水を溜めずに捨てましょう。
また日光が当たると、すぐ土の温度が上がってしまうのが欠点のため、日が強い場所では鉢に日が当たりすぎないよう対策が必要です。
まとめると、メリット・デメリットは下記のようになります。
- メリット
・安価
・汚れが落ちやすい
- デメリット
・湿度を保ちすぎて根腐れする可能性あり
・見た目が簡素で物足りないことも
・軽いため風で転倒する可能性あり
・太陽の日で温度が上がりやすい
アジサイの魅力は選んだ鉢によって雰囲気が変わる
紫陽花は、選んだ鉢によって和風にも洋風にも仕上げられます。
花の色や置きたい場所などから想像して、イメージに合う鉢を見つけましょう。紫陽花の種類によっても合う鉢は異なります。
ボリューム感のある紫陽花は、高さのある鉢に入れると花が強調されるのでおすすめです。
紫陽花なら駄湿鉢か陶器鉢がおすすめです!
ここまで紫陽花向けの鉢を紹介しましたが、いかがでしたか?
紫陽花はお水が大好きなお花なので素焼き・テラコッタ鉢以外の鉢を使用し、乾燥させすぎないよう注意して頂ければばっちりです。