ハロウィンにもぴったりなバラの花言葉

2020/10/19 ハロウィン

秋と言えば一大イベントの10月31日の「ハロウィン」が楽しみな時期ですね。

元はケルト人のお祭りである「サウィン祭」から始まったハロウィン。
サウィン祭とは秋の収穫を祝い、飾り付けをしながら、悪霊などを追い出す行事・お祭りのことです。起源は古代ケルト人の風習と言われていますが、現在では欧米でも宗教的な意味合いはなくなっていて、日本でもお祭りとして親しまれています。

定番のバラのお花はハロウィンの時期でもガーベラと並んで非常に人気です。
意外な組み合わせに思われるかもしれませんが、ピンク、赤や黄色いバラの幾重にも広がった形と存在感がオレンジ色のジャックオーランタンや黒猫の鉢にぴったりなんです!

今回は定番のバラの歴史と共に花言葉を振り返ってみましょう。

ハロウィンにもおすすめなバラ。飾られるようになった歴史

ハロウィンにもおすすめなバラ。飾られるようになった歴史

古来から人間はバラを栽培してきました。その歴史は2000年以上にも及びます。
その間様々な交配行われており、現在では2万品種とも言われます。

バラのルーツは約7000~3500万年前の化石から

バラが地球上に現れたのは、7000~3500万年前以上前といわれます。アメリカのコロラド州で発見された岩石の中に存在したものが最古です。この頃の地層からは多くのバラの化石が発見されています。
中国西南部の亜熱帯地方(チベット周辺、中国雲南省、ミャンマー)にはバラの原種である野バラの野生品種が多数生息していることから、バラの原産地は中国・ヒマラヤ・インドあたりと推測されています。

紀元前7世紀ではバラを楽しむ文化が誕生

紀元前7世紀ごろになると、古代ギリシャではバラを「花の女王」と呼んでいました。
貴族はバラの香りを楽しみ、花冠や薬用としても利用していた方も多いと言われています。
バスタブやお部屋に敷きつめたり、お酒に入れて飲んだりして、バラを楽しんだと言われています。

愛の詩をたくさん残したことで有名な古代ギリシャの女性詩人サッフォーはバラの香りを「恋の吐息」と詠っています。
古代ギリシャ時代も現代と同じように、バラを特別に感じていたのが伺えます。

紀元前12世紀頃のバラは香水として使用されていなかった?!

このころのバラは香水に利用されたという記録は残っておりません。
まず香水が香水として歴史に登場するのは15世紀頃です。

代わりに楽しんでいた香油でもエッセンシャルオイルを抽出する技術がなかったため、オリーブ油・ゴマ油・ヒマシ油が主原料と言われています。

18~19世紀ではバラが他国から輸入され品種改良が進められる

バラの歴史が変化したのは、18~19世紀です。ヨーロッパのバラにない特質を持ったバラが中国、日本、イラン・イラクからヨーロッパにもたらされました。
現在ある四季咲系のバラのルーツがこのバラで、ヨーロッパに渡るまではヨーロッパには四季咲系のバラは無く、一年に一回咲く「一季咲き」しか取れませんでした。
交配が進められ、品種改良を進めたことにより、年1回の開花だったバラが複数回咲く「四季咲き」で咲くようになりました。

花言葉が生まれた歴史は17世紀のトルコ

花言葉が流行した原因は様々な説がありますが、
17世紀ごろのオスマン帝国(当時のトルコ)の首都イスタンブールだと言われています。
当時のトルコでは、恋人への贈り物として、文字や言葉ではなく、「花に思いを託して恋人に贈る風習」があり、それが、欧米各国に広がったことで各国でその花のイメージからその国のオリジナルな花言葉が出来上がったそうです。
この花言葉の文化がヨーロッパで流行るキッカケを作ったのが、フランス人の女性らしく、フランスでは、上流階級の間で好意を寄せる人への思いや悪口・批判などを、花や植物に例えて詩にする文化が流行し、このようなエッセイを書き綴ったノートを回覧していたそうです。

ハロウィンに使用される秋バラの花言葉は色や本数で変わる

ハロウィンに使用される秋バラの花言葉は色や本数で変わる

バラが日常的に親しまれるようになってから生まれた花言葉ですが、
実は本数によって花言葉も変化するとご存じでしたか?

・1本のバラ「あなただけ、一目惚れしました」
・2本のバラ「世界にはあなたと私だけ」
・3本のバラ「愛している!」
・4本のバラ「死ぬまで気持ちは変わらない」
・5本のバラ「あなたに出会えて本当にうれしい」
・6本のバラ「お互いに敬い愛し合いましょう」
・7本のバラ「ずっと言えませんでしたが好きでした」
・8本のバラ「思いやりや励ましをありがとう」
・9本のバラ「いつも一緒にいよう」
・10本のバラ「あなたはパーフェクトです」
・11本のバラ「最愛」
・12本のバラ「私と付き合って、日ごとに愛が強くなる」「私の妻になってください」

…など愛情を示す意味は変わらないのですが、少しニュアンスが異なってくるのです。
もし複数本贈る際はこのような意味を考えながら贈ると、より素敵ですね。

咲き方の種類でも変わる花言葉

咲き方の種類でも変わる花言葉

本数だけでなく、咲き方によっても言葉が変化します。
「一重咲き」のバラ 静かな愛と敬意
「多重咲き」のバラ プライド
成長の変化によってもつけられている言葉が違うため、また興味深いですね。

カラーによって変わる花言葉

バラは色によっても変化する楽しさがあります。
赤いバラ:「情熱」「愛情」「美貌」「貴女を愛します」
ピンクのバラ:「しとやかさ」「可愛らしさ」「温かい心」「感謝」「気品」「恋の誓い」
白いバラ:「心からの尊敬」「相思相愛」「約束を守る」「清純」
黄色のバラ:「友情」「献身」「あなたを恋します」
オレンジ色のバラ:「絆」「信頼」「愛嬌」
紫のバラ:「誇り」「気品」「尊敬」「エレガント」
ブルーのバラ:「神の祝福」「喝采」「奇跡」

バラの歴史に想いを馳せながら楽しんでみてください

もはや定番となっている人気のお花、バラですが、改めて最近の花言葉や歴史を調べてみるとまた違った印象になりますね。
是非プレゼントに贈る際はこのような良い花言葉も楽しんで贈ってみてくださいね。

この記事を書いた人

権代 栄三郎

花商品を作る集団の中で勉強中です。経験して率直に感じたことを伝えられたらと考えています。