土のPH度で色が変わるアジサイの楽しみ方特集

アジサイは飾りながら育てて楽しむだけでなく、色の変化、花言葉、ドライにするなど、様々な楽しみ方があるんです。

今回は違う視点から楽しむ方法をお伝えします。

アジサイの色は土の酸性度で変化。卵の殻を入れても操作可能

アジサイの色は土の酸性度で変化。卵の殻を入れても操作可能

アジサイは花の色が変化する珍しいお花ですが、実は土のPH度(酸性度)によって変化しているのです。

この原因はアジサイの色のベースとなるのが「アントシアニン」という色素になるのですが、普段はブルーベリーなどに含まれており、布を染める際にも使用されます。 しかし、土の中に含まれる「アルミニウム」が紫陽花の根に吸収され、花の中に含まれている「補色色素」と結合することで色が変化します。

一般的に「酸性」=「青」、「中性」=「紫」、「アルカリ性」=「赤」のアジサイに変わります。

日本は火山大国であるため、酸性の土壌が圧倒的に多く、青色の紫陽花が多いです。

しかし、アルミニウムが吸収されないと、ピンク色になります。
つまり、時たま見かける赤紫~赤のアジサイは老化して根からアルミニウムを吸収できなくなってしまったアジサイなんです。
ちなみに「白」のアジサイはもともとアントシアニンを持っていないため、土の影響では色が変化しないアジサイになっています。

卵の殻を入れて好みの色に変化させる方法

自分で卵の殻を使用して、好みの色に変化させることも可能です。
卵の殻をパウダー状になるまで砕き、それをアジサイに撒くだけで、卵の殻に含まれる炭酸カルシウムの弱アルカリ性の成分により、アジサイの色をピンク~赤い色に変えることが出来ます。
また、卵の殻はそれ以外にも、植物や野菜などを育てる際に土に混ぜることで肥料の役割も果たします。

もしくは、炭酸カルシウムと炭酸マグネシウムが主な成分である、苦土石灰(くどせっかい)を混ぜることでアルカリ性に傾けられます。

鉢植えなら他のお花を気にすることなくできます

庭に植えている場合は他のお花や植物に影響が及ぶ恐れがありますが、鉢植えなら場所が限られているため安心ですね。

色や品種によって変化するアジサイの花言葉

色や品種によって変化するアジサイの花言葉

“花の色が移り変わる” 特徴により、紫陽花の花言葉は『移り気』『冷酷』『無情』『辛抱強さ』などあまり良い意味の花言葉がついていません。
しかし、最近では「家族団欒」という花言葉も広まったことで、母の日の贈り物や結婚式のブーケなどにもよく使われる花となりました。

またアジサイは色や品種によっても異なる特徴があります。

白色は「寛容」

アジサイの花色の中でも、白いアジサイの場合、青やピンクに変化するための色素をもちません。
そのため、「どんなでも受け入れる、心の広さ」という意味の「寛容」という花言葉が生まれたと言われています。

ピンクは「元気な女性」「強い愛情」

アジサイの花の色は、土壌が酸性かアルカリ性かで決まります。酸性だと青に。アルカリ性だとピンクに色づきます。
ヨーロッパではアルカリ性の土壌が多いため、ピンクのアジサイがよくみられるそうです。
花言葉が生まれたフランスでは女性が美しいだけでなく、エネルギッシュなのでこのような強さを感じさせる言葉になったのではないかと言われています。

青色は「無情」「高慢」

他には「あなたは美しいが冷淡だ」 「辛抱強い愛情」。
青、青紫は酸性の土壌の日本でよく見られる色です。
しかし、花言葉が生まれたフランスではピンク色のアジサイが多く、青はめったに見られない色です。 そのためか、ネガティブな花言葉になっていますね。

ガクアジサイは小さな姿から「謙虚」

最初に日本で自生されていたガクアジサイは、てまり状に咲く西洋アジサイと比べて小さめに咲くため、花言葉も合わせてこのようにつけられています。小柄で謙虚な日本人らしい言葉です。

秋色アジサイは「辛抱強い愛情」

アジサイは梅雨~初夏を過ぎ、水やりを続けながら色が変化していくうちに秋色になります。
秋色アジサイはこの秋色が綺麗に発色するよう品種改良されたアジサイです。 お世話を続けた先に見ることが出来るアンティークカラーの美しさにふさわしい花言葉です。

秋色アジサイなら秋まで楽しめてドライフラワーにもなる

秋色アジサイなら秋まで楽しめてドライフラワーにもなる

秋色アジサイの最大の利点は花色や長く楽しめるだけでなく、『ドライになる』こと。
美しく形を保ったままキレイにドライになります。
これによって秋を過ぎても長く楽しめます。

しかし、そのまま吊るすとアジサイは水分が多い花なのでチリチリになってしまいます。
ふんわりカサカサなドライフラワーを作るには時期が重要です。

ドライフラワーを作る時期はお花が秋色になりだした頃

お花の色が6月の綺麗な青や赤のうちは、そのまま育てておき、7月に入って色が退色して秋色になりだしたころ、この時に収穫してドライフラワーにすると丁度良い手触りのフラワーが作れます。

キレイにドライになったアジサイはそのまま1年以上飾れますので、1本が高価でもコスパが良いですね。リースにして飾っても素敵です。
また、剪定して来年まで待つことも可能です。

アジサイは「水の器」?名前の由来マメ知識

アジサイは「水の器」?名前の由来マメ知識

アジサイの原産国は日本・北アメリカなどで、雨などで水に長時間当たっても元気なことから、梅雨を代表するお花と言われています。

あじさいの語源は諸説ありますが、「藍色が集まったもの」を意味する「あづさい(集真藍)」がなまったものという説が有力のようです。
「あづ(あぢ)」は「集める」の古語、「集む」が転じたものです。
次に、「さヰ」は「真藍(さあい)」という、色の「藍」に、意味を強める接頭辞の「さ」をつけた言葉を省略したものです。
つまり、藍色の花が集まった様子から、アジサイの名はつけられたと考えられています。

日本最古の和歌集である「万葉集」には、その名前が詠まれた「味狭藍」「安治佐為」といった記述で和歌が2首収録されています。
ギリシャ語ではハイドロ(水)とアンジェイオン(容器)からなり「水の器」「水がめ」と解釈されます。
アジサイが根から非常に水をよく吸うからと言われています。

実際ひと房にたくさんの花がつくため、すぐに水を吸収するほどの吸水力を持っています。
こんなマメ知識を知ると、またアジサイを見る目が変わりますね。

色鮮やかなアジサイ商品をご紹介

6月限定販売のアジサイも残り少なくなってきたので早いもの勝ちです!

高級アジサイ 『 秋色 マーメイド 』6号鉢 秋色アジサイ

若葉色と桃色の組み合わせが可愛いアジサイ
直射日光に強く、屋外でも、屋内でも栽培可能ですが、より鮮やかで美しい発色には屋外での栽培が効果的です。

秋色アジサイ 『アドレア』6号鉢

特徴的な薄いブルーが幻想的なアジサイです。
半日陰で日焼けを避けて花を咲かせると最盛期を過ぎてからも徐々に花色を変化させて楽しませてくれます。2~3か月も花を楽しめます。

秋色アジサイ [品種:マジカルシリーズ マジカル ハイドランジア コーラルピンク] 8号鉢

大人気のマジカルシリーズで濃淡のあるカラフルな色合いが魅力的です。

アジサイの楽しみ方は花色から花言葉、ドライフラワーまで色々

ここまでアジサイをご紹介しましたがいかがでしょうか。
アジサイは育ててお花を楽しむだけでなく、秋色まで楽しむ、ドライフラワーにするなど様々な楽しみ方があるので是非お好みの楽しみ方を見つけてみてください!

この記事を書いた人

sawa 

唯一の平成生まれで3児の母。バタつく毎日を過ごしていますが、花に囲まれながら働ける花うるるは私の癒し。
ハーバリウムは2000本以上作成。花うるるのブログ・インスタ係。撮影・編集・アップまでを一人で担当しています♪